2022.07.19

すみれだより

すみれだより7月号巻頭言

<肌感覚を味わい楽しむ>

早くも梅雨が明け、連日真夏のような気候が続いていますね。暑さが訪れると、園庭では水を使って遊ぶことが多くなります。ホースから空高く噴き上がる水しぶきを浴びて、肌に感じる水の冷たさを味わったり、地面にできた水たまりを手でぐるぐる撫でて、ヌルヌルとした土の感覚を楽しんだりしています。砂場の砂はザラザラしていますが、園庭の土は粒子が細かいので、ドロドロ、ヌルヌル、ベタベタするような状態になります。子どもたちは泥をすくって手に乗せたり、指の間から流れ落ちる様子をじっと観察したり、チョコレートに見立てて遊んだりしていました。私も触ってみると肌にまとわりつくような感覚といつまでも触っていたくなるような不思議な気持ち良さを感じました。
先日参加した研修会で、幼児教育学の先生が幼児期に粘液性の感覚を味わうことはとても大事だと仰っていました。私たちがこの世に生まれる時に最初に感じていたのがこの粘液性の感覚なので、ヌルヌル、ドロドロするような感覚はとても心地良いと感じるそうです。暑い時期だからこそ味わえる遊びの楽しさを経験し、子どもたちに肌で感じる様々な感覚が育ってほしいと願っています。 

すみれだより 令和4年7月号  園長 福永典子

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